工場で製品をつくったときに残る原料くずや、建設現場のごみ、商店や作業場のごみ、病院のごみ、下水処理場で水をきれいにした後に残る汚泥(おでい)(どろ)などのことを”産業廃棄物(さんぎょうはいきぶつ)”(産業のごみ)とよびます。家庭のごみとはちがい、量が多く、普通の燃やしかたでは処理できないものもあります。
"産業のごみ"のなかには、コンクリートのかたまりや石など、そのまま埋立処分して良いものもあります。でも、ほとんどの"産業のごみ"は、そのままで埋め立てるとかさばったり、環境に良くないものが溶け出す心配があります。
そこで最終的な処理(埋立)をする前に、ごみの種類ごとに適切な"中間"処理をするわけです。中間処理でごみのほとんどを燃やしてしまい、燃えがらも高温で溶かして「安全・安心なもの」にします。
もちろん燃えるときに出る排ガスは、いろいろな装置できれいにします。
"産業のごみ"が燃えるときに出す熱を使って電気をつくっています。
また、中間処理したあとに出てくる「溶融(ようゆう)スラグ」は、道路をつくる時に使用することもできます。
さらに、排ガスをきれいにするために集めたチリなどは、金属などを多量に含んでいますから、鉱石などをあつかう工場に運んでリサイクルすることができます。